Calender

S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031
<< October 2020 >>

Categories

Archives

Recent Entries

読書感想文SP

61「源氏物語雲隠六帖【雲雀子】」

 

★超速あらすじ★
巣守皇后「もう少し生きようと思ったけど、ダメだった」
薫&浮舟「雲雀(ひばり)ちゃんも、私たちと一緒に行きましょう」
雲 雀  子「ざけんな。もっと好き勝手に遊ぶわ」
 

 :薫×正妻女二宮の子供、雲雀子のお話です。すでに少将昇進。

  薫の最初の子供は蜻蛉姫との間に1子をもうけているのですが、

  

当時は通婚のため、三条院に縁しない子供は父親とは遠い存在なのでしょう。

小宰相君邸ならまだしも、蜻蛉姫邸は大手を振って訪ねて行ける場所でもない。

そんなワケで三条院繋がり、浮舟腹の姫若を面倒みる状況描写があり、

今帖の結びで雲雀子少将を現世に留める楔の一因となる。

 

いづくをか 宿とさだめて 雲雀子の この草むらを 鳴きて出づらん

 

野鳥の雲雀と自身を重ね合わせ、父薫を亡くした境遇に、

身の置き場なく戸惑う気持ちを表現したもの。

 

おしなべて 積もる深雪を などされば 我が身ひとつと 聞き詫びぬらん

 

従者が頭に積もる雪を白髪に見立て、老いを歎くのを見て、

雲雀子が、雪は等しく誰の頭にも積もるもの、と返した歌。

この御仁にだけ、笠が無かったんだなーと思ったのは内緒。

まだ若いけど、いずれ自身の前にも立ち塞がると覚悟する様子がわかる。

 

雪消えし 跡を儚み 我のみか 雲路も憂しと 雁ぞ鳴くなる
  

積もった雪が形を留めず、消えゆくさまに、世の儚さを感じとる雲雀子。
呼応するように、雁の鳴き声も自分の心を表しているようだ。鳥づくし。
何故か雲雀の悲しい歌を聞くと、
応仁の乱で焼け野原になった京都を見て、
僧侶が詠んだ歌を思い出す。
 
おしなべて 仮とし聞かば 捨てし世に 心涼しき 道求めせよ
  
父薫の面影に触れて、心を乱していると、
夢枕に立つ僧貌の薫が、頻りに出家を勧めてくる。
たぶん、これ、出家観が世俗を断ち切る様子を極大化していて、
傍からみると僧になれ、ゆうてるのか、マジ氏ねゆうてるのか困惑する。
此処では、雲雀子少将は母女二宮と浮舟腹の姫若を断ち切り難く、
現世に居残るままに結びを迎える。
前帖まで、巣守皇后について、父宮と総角姉を失ったあとも、
二人を忘れることなく生を尊んだ好ましい人物像と評価していたのですが、
【法師】帖にて、三宮を失ったのをきっかけに、あっけなく亡くなりました。
だからと言って、失望したとかゆわない。たゆとうとも沈まず。
人は誰しも、いずれ心折れる日が訪れます。
雲雀子少将は、今回は描かれなかっただけの話だと思います。
人の世は厳然として続いているのですから、未来を繋ぐ者たちは、
生を保ったまま、物語を終えるのでしょう。
  
蛇足ですが、源氏物語42帖までの宗教観はよかった。
不貞やら不貞やら不貞の罪を滅罪するために出家するなら、まだいい。
宇治十帖から雲隠六帖にみえる、未婚未経産婦や現役バリバリ男性に対する、
出家勧誘行為と横川僧都の暗躍が目に余る。
これ、ひょっとして、中国による民族浄化作戦か?
それにブチ切れた菅原道真が遣唐使廃止して、大宰府に流されたのか?
魏曹植時代には土木工事で国庫疲弊させられ、国あぼんしたらしいですが、
こういった国力低下作戦は防人時代の日本にも見え隠れします。
過度な社会福祉政策推奨で現代まで継承される戦略論でもあります。
日本はソ連あぼんしたように軍事費過当競争を煽られないだけマシですが、
宗教を盾に健全な青少年が子供を作らないまま出家推奨されたら、
結果として、ウイグル民族の強制不妊治療と同じことになっちゃう。
 
ま、超時空中国共産党はこのくらいにして。
 
太平過ぎる世にある人間も、
概して滅びに向かうようなDNAプログラムとかあるのですかね。
子供作ってない紫上の出家を光源氏が猛反対したのも、
還暦過ぎた光源氏がドロップアウトしたのも、
堪えに堪えていた巣守皇后が力尽きたのも、
薫×浮舟夫妻が思いなおして子供作ってから出家しなおしたのも、
雲雀子少将が苦悩しながらも、生きる道に縋ったのも、
「源氏物語」における、正しい死生観だと思うのです。
  
※本文は子供のない夫婦や男女を批判する内容ではありません。
 が、男女は普通に結婚したほうが、子供は授かるなら授かったほうが、
 マジョリティであるべきとの一般論でもあります。
  
  • 2020.09.22 Tuesday
  • 00:00

Comment
Send Comment