Calender

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

Categories

Archives

Recent Entries

読書感想文SP

51「源氏物語宇治十帖【宿木】」

 

読書感想文051
紫式部/源氏物語宇治十帖の五【宿木】
 
★超速あらすじ★
真打登場、浮舟!
今上帝「薫中将⇒大将に娘(女二宮)を嫁がせる。ケテーイ」
夕 霧「薫×六君破談むかちゅく.. 匂宮に娘(六君)を嫁がせる。ケテーイ」
   
薫大将「姉にクリソツの中姫が、一番好っきゃねん(代替え)!」
中 姫「顔なら、もっとクリソツな妹いるからっ(代替え転嫁)!」
 

 :読者の皆様お待ちかね。男女関係どろどろに混濁して参りました。

  男性側は薫(今帖から大将昇進)と匂宮ですが、

  女性側は中姫(腹ボテ)、六君、女二宮、これに浮舟が加わる。
 

浮舟は八宮様の腹違いな三女なので、本来なら大君、中君、小君になるはずだが、
そんな記述が何処にもないな。大姫と生き写しとゆうから、父親似なのだろう。
薫の昇進については、今上帝の女二宮降嫁が影響しているのか記載不明。
※物語の流れ的には夕霧左大将が辞したことによるスライド昇進。
25歳で右大将かよ、平清盛も真っ青だな(爆)!
いま気づいたが、大姫って薫より年上だったのか。
姉フェチは後のち引き摺るから厄介。
何か、こう、我儘凸しても受け入れてもらえそうな錯覚に陥る。
中姫や浮舟では絶対に越えられない壁、というのも残酷な性癖だ。
いずれ名目上、元皇籍にあった光源氏の息子なので、将来安泰ではあった。
「早蕨」帖で兄夕霧の娘、六君との結婚話を蹴っておいて、
女二宮降嫁がまとまるのだから、これがドラマ仕立てなら、
夕霧めちゃくちゃ荒れるシーン挿入、あっただろうな。
矛先は中姫と新婚生活真っ只中の匂宮に向けられ、匂宮×六君がまとまってしまう。
このとき中姫は妊娠中だったから、一番の被害者ポジなのだけど、
心情的には六君のプライドがズタボロだよなぁ。
これで六君の御面相がピー(※フェミ自粛)なら喜劇のところ、美人確定だしなぁ。
女性目線だと、父親夕霧の立ち回りが問題アリアリなのだが。
いずれにしても、女二宮⇒薫中将降嫁は女三宮⇒光源氏降嫁のリメイクです。
2代目藤壺(※源氏物語においては)亡きあと、女二宮の後見探しに帝が奔走され、
女三宮の前例を習う一文が見えるのでガチ。
ともあれ、今帖の今上帝と薫の賭け碁は最も好ましいシーン。
此処では帝に勝って賜った褒美は、庭に咲いている菊花だったのですが、
本来なら、商品は女二宮!となるところ、ワンクッション置いたとゆうか、
この距離感が日本文学だよなーと、顔面フニャフニャになってしまいます。
現代ドラマやコミックであれば、ダイレクトに商品はウチの娘!になる。きっと。
今上帝が薫に菊をくれてやるのも意味深ではありますが、
これとの対比で、中姫を訪ねる際に朝顔を摘み取るエピソードまで含めて、
「宿木」帖の隠れた名場面だと推しなのですよ。
 
あとまあ、光源氏の二条院ハーレムに対して、薫の三条院ハーレム表記。
女は無用のスタンスに思えた中将も、本妻いないだけで后増殖中とか。
精力絶倫とゆーより、貧困女性の面倒みるのに引き取ってるふうな書き方。
先代にも、そんなニュアンスはあったが、わざわざ色が衰えるなどあるから、
若ければ男が閨に忍び込んできて、金銭ならびに贈物をおいていくとゆー意味かな。
何か、こう、御簾が飾り窓に見えてきた。げふん、げふん。
んで、今度は隠れていない名場面。
中姫が匂宮の赤ちゃんを身篭るが、そのタイミングで薫に縁談蹴られた夕霧が、
娘の六君を匂宮とまとめてしまう。最大限に精神的ダメージを負った中姫を、
薫が押し倒してしまうシーンは、世間一般の推しなのでしょう。未遂ですけどね。
何処までやったかな.. 当然、着衣は乱している。膨らんだお腹が見えるくらいには。
それを見て萎える薫中将(※不適切な表現)。
妊婦で押し倒された経験ないから、解説しろと言われても明後日方向かもだが、
中姫が愛おしくて思い留まった内面には、神聖性を増す亡き大姫の面影と、
中姫の幸せを祈る姿が思い出されたから。とするほうが、文学的かな。
押し倒す…となると現代語訳だから、御簾越しに中姫の袖を掴んで、
身半分くらい内側を侵している、みたいな表現が平安文学ぽくて萌える。
これ、エロコミだとどんな描写になるかな?
押し倒すよりスタンドプレイ(意味違)のほうが、新鮮味あっていいかも。
両者スタンドで御簾越しに、前を乱して妊婦帯チラ見。そんなところか。
何より、この一件が作用して、匂宮のお通い頻度が戻ったというから、
中姫サイトでは、着地姿勢とてもキレイにまとまったと言わざるを得ない。
ひと昔前であれば、自分もこの場面推しだったと思う。ここ単体で見るよりも、
父宮の三回忌を控え、宇治山荘に帰りたいと薫を頼る場面が強烈に焼きついて、
中姫がよりいっそう弱弱しく、抱きしめたい存在に変わっていった気がする。
父宮法要も、きっと世間体だった。心はただ、ただ、宇治に帰りたいと、
泣きじゃくっていたと想像して、胸が痛む。
 
中姫レイ〇゜未遂事件には別のトリガーもありました。むしろ、こっちが本筋。
その後も、大姫の面影を求めて中姫の二条院を通う薫だったが(胆力すげえ)、
此処で初めて、父八宮の姉妹姫とは腹違いの妹がいると教えられる。
常陸姫とゆうコトで、この時代の東国のイメージが掴みづらい。
東国つーより関八州なのだが、えなかもん的な捉え方で、宇治より格下だろうか。
そっちのほうが設定としては面白いな。
最上級=京都貴族の六君、女二宮
中 級=宇治山荘の姉妹姫
田舎者=常陸国から父宮の法要におのぼりしてきた浮舟
浮舟情報ゲットした薫が宇治山荘の弁尼を訪ね、仲立ちを頼むところで、
今帖の宿木(やどりぎ)にまつわる和歌が、弁尼⇒中姫へと託される。
これ、何となく浮舟にも掛かっているようで余韻がある。
物質としての宿木は宇治山荘に属しているのだろうが、中姫を、かつては大姫も、
新たに浮舟までもカップリングするという意味で、弁尼の属性も無視出来ない。
善性のものか悪性のものか、微妙な立ち位置ではある。
 
そしてラストシーン。ふたたび宇治山荘を訪ねた薫(※此処で右大将)が、
車から降りてくる浮舟をのぞき見る。この"のぞき見"が心憎くて悶える。
かつて宇治山荘の八宮のもとへ通った薫が、初めて姉妹姫をみた夜も、
露に濡れた草陰からのぞき見ていたシーンを思い出させてくれる
宇治十帖の中で、【総角】が最もドラマチックだと格付けしていたものが、
なかなかどうして、【宿木】に追い越された。
源氏物語3rd Seasonは、この浮舟嬢をめぐって恋愛ドラマが織り成されていく。
ちな、この時点で薫大将の正妻は女二宮、匂宮の正妻は六君。
どちらも女性らしく、美人な都びと。いっぽうで浮舟にも美人表記あるものの、
前についてる形容詞が"コロコロしていて可愛い"っぽいニュアンスに感じられる。
超個人の感想です。に過ぎないのだけれど、
その、えなか美人っぷりが、浮舟の持つ武器であり、
大姫の、本当の意味での形代ではないかと思います。
 
梅、桃、桜いずれかは置いといて、
庭園に咲き乱れる絢爛豪華な花吹雪も美しい限りではありますが、
山里の青葉に混じって色を挿す1本の佇まいも、
同じくらいに、美しい興趣を感じるものなのですよ。
   
浮気していい理由になっとらんが(現代の価値観)。
  
  • 2020.07.14 Tuesday
  • 00:00

Comment
Send Comment