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読書感想文SP

49「源氏物語宇治十帖【総角】」

 

読書感想文049
源氏物語宇治十帖の三【総角】
 
★超速あらすじ★
ここまで、プロローグ
大姫の当て馬人生終了
大姫は当て馬の起源
   

 :最初に生まれた女の子が大姫で、次に生まれた子が中姫、そして小姫。

  大納言、少納言ときて、中納言は令外官だそうです。

  つまり、後から特措法で追加された官位。

  

ふと思ったのが、古代中国にミディアムの認識があったのだろうか。

唐の律令制を模倣したのであれば、中国に「中」くらいの役職が無かった事になる。

何処かで誰かが、絶対に小論書いてそうだけど、どうなんだろうね。

一億総中流ってワードが流行るほど、日本的な文化だったりするのかな。
さておき、総角(あげまき)については現代に丁度良いサンプルがあります。

いわゆる「人」と「物」の恋人繋ぎ※結び?とかゆうやつで、
恋仲の男女が手を繋ぐ行為と、離れ離れのときに結んだ恋紐を持ち合うコトで、
恋愛成就を願う、おまじないのようなものです。
LoverとRubberを掛け合うため、ゴム製推奨とかゆうローカルルールも存在する。
現代人も、なかなかやりおる(何様?)。
平安時代はペアで共有するようなものではありませんが、
固く結んだ紐だとか、拠り合った糸などに思い寄せる歌が多く残っています。
この総角のタイトルに些少のジレンマを感じていました。
恋結びと言っても、濃厚接触するときは解いちゃうんだろ?そう揶揄していました。
でも違うんだ。やるコトやった後で、また固くキツく封印するんだ。
つまり、総角(あげまき)=貞操帯※絶対違。
  
三笠宮親王殿下の御隠れになられた頃だろうか、
薨去(こうきょ)とゆうワードが俄かに目立っていた。
意味はよく知らなかったが、何処かで見た記憶があると思えば、源氏物語だった。
「総角」帖にて一周忌法要を行う際の八宮を偲んだくだりに見える。
薫の母親が女三宮である可能性はすでに書かれているが、
男宮と女宮で別勘定するのか、ちょっとよく分からない。
此処でいう女三宮が、現代しばしば耳にする女性宮家である。
ただし、皇位継承権を有するのは宮腹一代限りで、女宮の子供は除外される。
※この時代の男親は同じ宮家である場合が多いため、混乱の原因になるので注意。
 例えば元明天皇⇒元正天皇の継承は女系統と誤解されがちだが、
 父親である草壁皇子が男系皇族であるため、男系一統継承は揺るがない。
現状での皇室典範改正について、
女性皇位継承権と女性宮家創設が否定的だとの見方が主流のようだが、
保守議員や論客のなかに女性宮家推進派が何人かいて、戸惑うコトがある。
女性宮家が古代から営まれてきたという主張は尤もらしい。
だが皇位継承権がない前提を有耶無耶にして派閥を形成しているのなら、
保守が割れる理由も見えるような気がする。
間にメディアが入るコトで、重要な論点が共有されていないだろ、これ。
横道それましたが、八宮を父とする二女王も世が世なら皇位継承者か。
⇒ 八宮の娘なので、ほとんどリスト漏れ。
宇治十帖とは、そげなハイソな姉妹姫が都落ちして宇治の山家暮らし。
そんな二人を薫と匂宮が虎視眈々と狙うお話である。
思えば『源氏物語』って、皇籍を離れた光源氏の子供が天皇即位とか、
かなり衝撃的なストーリーだよな。それも系統的には男子一統を保持しつつ、
バレても光源氏を皇族復帰宣言させるだけで何も問題ないとかゆう、
しっかり保険が掛けてあるところとか、もう。
 
「総角」本文。大姫をタゲった薫の手紙攻撃、
からのー大姫が御簾前に薫を招きいれての前のめり気味求愛トーク。
現代風に描写するなら、部屋のドアを開けておくとか、
干していた下着を片付けるとか、男女七歳にして席を同じうせずとか、
異性を招き入れるときの作法が古代も抜かりなくて萌える。
強烈なのは八宮様の魂入り仏壇の間から大君−薫の部屋まで素通しトラップ。
さすがにコレを実践する現代女子皆無かも。
上述したラバーストラップの件といい、いつの世も恋愛は恋愛。
私的に「総角」帖のポイントは2箇所あって、
まず寝所に夜這いかけた薫をかわすため、中姫を置き去り離脱した場面。
妹に対して酷い仕打ちをするというような、かなり自責の念を強調していて、
まるで薫をケダモノのように扱っているのが、下衆いながらも読ませてくれる。
もちろん、推しは此れではない。
一連のシーンは、3帖「空蝉」に既視感をおぼえるだろうが、
45帖「橋姫」でも、姿の見えない合奏を薫が聴く様子に「明石」を見たように、
34帖「若菜」にて女三宮が薫を身篭る経緯に「若紫」を見るように、
『源氏物語』の根底には仏法思想の輪廻が息づいている。これを罪というなら、
人間は世代を超えて同じ罪を繰り返しているに違いない。
こういった繰り返しの描写は以降にも見られるため、注視したい。
ちな私のなかで一番気になる焼き直しは、例の「若紫育成計画」である。
エピソード自体は手垢がつき過ぎて取り上げるのも嫌なんだけど、
(なんか読書感想文がチープになりそう)
匂宮の母である明石中宮が幼少時、紫上(かつての若紫)に引き取られ、
天皇の中宮として申し分ない教育を施されたのは、E.ハンナ.C.ダナーと思う。
 
もう一点は、明らかに薫に看取られながら、大姫が世を去る場面だろう。
享年26歳。すげぇ、平安時代ならマジで瀬戸際の花嫁になるところだった模様。
何が衝撃的だったって、少なくとも『源氏物語』というシナリオにおいては、
処女のまま逝っちゃったところぢゃあるまいか。
原因は中姫の輿入れを匂宮の母である明石中宮に反対されたため。
言っちゃ何だが、明石中宮だって宇治住みと変わらぬ田舎出なんだよね。
片や山家育ち、片や海磯育ち。だからこそ、大姫亡き後に翻意するのですが、
紫式部女史の都合とはいえ、嫌な役回りでした。
※明石中宮は光源氏×明石上の娘で、紫上のもとで英才教育されるため、
 厳密には二条ハーレム育ちになるかも。明石を離れた年齢がよくわからない。
明石おばたんを誹謗中傷するツイートは、ボクが許さない(何様)!
話は逸れるけど、光源氏の正妻は葵、紫、明石、女三宮の4名との認識でしたが、
wikiだと葵&女三宮の2名なのですね。解説本によりけりかもですが。
ひょっとして側室持ってるだけで、基本は一夫一妻制なのかな。
ファンタジー読み耽ると、基本を蔑ろにしちゃうからいけない。
 
大姫の幸せって何だろう?妹が幸せな結婚する、それだけの役割だったのか。
結果的に彼女の死が、妹×匂宮成就のトリガーとなったのがやるせない。
父宮が一方的に姉妹の幸せを願ったのと同様に、
大姫もまた、幸せが誰かと共有するもの、双方向性であるコトに気づかぬまま、
物語から退場した点が哀れを誘う。
なので仏教思想に重ねて、大姫に手を合わせたい。
この世で回収出来なかったものは、来世で回収すればいいんだよ。
それが、仏に近づくというコト。
だからこそ、この世を疎かにしちゃいけないとゆうコトでもある。
   
  • 2020.06.30 Tuesday
  • 00:00

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