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読書感想文SP

47「源氏物語宇治十帖【橋姫】」

 

読書感想文047
紫式部「源氏物語宇治十帖の一【橋姫】」
 
★超速あらすじ★
薫中将「宇治にめっさマブい姉妹おるねンで」
匂 宮「ほーん」
 

 :皆様よく御存知『源氏物語』ですが、

  第1部とか現代訳やらアニメやら漫画など溢れ返っているため、

  目先を変えて最終巻までの第3部から書いていこうと思います。
 

主人公は光源氏と第4夫人である女三宮の息子、薫中将。なのですが、
ほとんどの読者は光源氏の子供でなく、
甥子の柏木が女三宮をNTRったすえの託卵だと理解しています。
この部分は「橋姫」におけるネタバレでもあるけれど、
そゆコトにしないと、『源氏物語』全体の流れとしてまとまらないのですよ。
『源氏物語』54帖としての感想は 過去エントリ にて掲載済み。
ようするに父帝の後妻である藤壺中宮をNTRった光源氏は、のちの冷泉帝を託卵。
20余年の歳月を経て、光源氏が正妻女三宮を柏木にNTRられ託卵されなければ、
話の筋がつまらないでしょ?
藤壺も女三宮も女盛りのうちに出家して尼さんになるとか、行動が酷似してるし。
『源氏物語』の感想文を書くにあたり、よそ様のところを拝見すると、
意外にも最終帖「夢浮橋」に好意的なものが見受けられない。
作者の不慮による断筆だったのか推し量りかねますが、
少なくとも光源氏⇒柏木のNTR連鎖は、直球で申し上げて呪いと言わざるを得ない。
個人の感想だけど、「夢浮橋」で薫を拒絶したラストには、
男女関係ぐちゃぐちゃどろどろぬっちゃぬちゃの呪いを断ち切ったという意味で、
私は高評価ベタ押しなんだけどなぁ。
恋愛成就せず、でも何年かのちに振り返ってみれば、
あれが最良の形だったと納得できるドラマが一世風靡した話なんぞ、
柴門ふみより以前に俄かに思い浮かばない。
 
そんな全体像俯瞰からの感想さておき、宇治十帖の一「橋姫」。
三行で要約すれば、
ー膠AV女優=大君、中君姉妹モノ
⊆膠蘆僕ァ畄庵羮&匂宮
7庵羮「あ、ボクそんな気は毛頭ないので」
とゆーワケで「橋姫」まさかの全年齢対象(爆)。
第1部の光源氏は見目麗し光線バチバチすると、狙った女性がラリる設定でしたが、
第3部の薫中将は体臭嗅いだだけで女が股を濡らす特殊技能持ちです。
(何だろう、慢性糖尿病しか想像できない)
 
物語冒頭は大君中君出生秘話から。父親は八の宮様で母親は中君出産後察し。
八の宮様なので京都住いだったが、経理担当がワルで貧乏になっていき、
そのうち屋敷が燃えて宇治の別宅に移住。
この宇治橋を挟んで都と田舎山暮らしというヒエラルキーがあったものか、
橋姫悲恋の表題に関係してくる。
薫中将と姉妹姫が出会ったあとの、彼女たちに宛てた手紙、
橋姫の 心を汲みて 高瀬さす 棹の雫に 袖ぞ濡れぬる──に因んだもの。
宇治橋は大化年間すでに架かっていたそうなので、
世界最古の長編小説に昔話が引用されているのは不思議な気分だ。
 
「橋姫」帖は本番なしと書いたが、それなりエロティックな描写はある。
八の宮様不在時に宇治山荘を訪ねた薫中将が、初めて姉妹姫と邂逅する場面。
月見のため御簾をあげて筝と琵琶を合奏する姉妹、
月光が雲居から姿をあらわす短いあいだだけ、顔が見える(ような気がする)。
いや、やっぱり見えない。でも筝と琵琶の音は美しく素晴らしい。
だから、きっと姉妹も美しい(補正)。
それを夜露に濡れた草間から覗き見る薫中将。エロくね?
でも体臭ダダ漏れして、姉妹姫は奥に逃げ込んでしまう。
⇒ だいたいこんな感じで、薫中将の体臭はマイナス要素な表記が多い。
御家没落女子も樂の音だけが聴こえて姿は見えずの表現方法も、
「橋姫」帖で初めて使われたものではないですけどね。
ここらへん、紫式部原作説と別人説双方の香りが漂っていてミステリアス。
ところで、薫中将と姉妹姫の出会いは、薫が宮様通いして3年が経過しています。
今帖の謎らしい部分です(薫中将出生の秘密はバレバレなので)。
当初の薫は女無関心(これも中二症状の1つ)だったのに加えて、
クソ真面目に宮様相手に仏門のお勉強していたのが設定上の見解。
薫中将が宮様からの信頼を得るのに必要な年月であり、
宮様は奥方を亡くしたあたりから出家したいと考えていたが、
幼い姉妹姫を残していくワケにもいかない。それゆえの俗人坊主である。
最終的に宮様は姉妹姫の後見を薫中将に願うコトになるので、
そっち方面の信頼を得るための熟成期間だった説。
もう1つは、この帖で姉妹姫の年齢がはっきりしない問題。
現代エロコミだと未成年キャラの性交渉描写も禁止するだの、しないだの、
チャチャッと決めないから、ランドセル背負った女の子メインの漫画枠外に、
「本作登場キャラは全員18歳以上です」とかゆー注意書きが貼ってある。
平安時代にそんなワケわかんない触書あったのか知らないけど、
『源氏物語』第1部で若紫⇒紫の上まで年齢すっ飛ばした二番煎じを、
3年間で片付けたとする見解は侮れない。
※姉妹姫の年齢については次の「椎本」帖で明らかになる。
 
あとラストの女三宮が読経するのを息子の薫が見つめている場面、
瀬戸内寂聴を思い浮かべるの、禁止。
   
  • 2020.06.16 Tuesday
  • 00:00

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